<お勧めの順番>
以下の通りですので、下記の順番Aをお勧めしております。
国際出願と日本出願(日本出願)を行う場合、主な順番として次のA,Bがあります。
・順番A
1.先ず、日本特許出願および早期審査の申請を行う。
2.特許出願および早期審査の申請から通常2~4ヶ月位で、最初の審査結果が得られるので、その結果を見て、以後の方針を例えば次のように決める。
(1) 最初の審査結果が否定的な場合
最初の審査結果が否定的であり、対処不能と思われる場合には、その後の手続は断念する。
(2) 最初の審査結果が肯定的な場合
最初の審査結果が肯定的または否定的であっても対処可能であり、特許取得の意義がある場合には、手続を続行し、日本特許の獲得とともに、国際特許出願も行う。
・順番B
1. 国際特許出願を行う。2. 通常、出願から2~3ヶ月で、国際調査機関による国際調査報告および見解が得られるので、その結果を見て、以後の方針を決める。
(1) 国際調査報告および見解が、肯定的である場合
日本への移行等を検討する。
(2) 国際調査報告および見解の結果が否定的であり、対処不能と思われる場合
その後の手続は断念する。
※対処可能な場合でも、PCT19条補正、予備審査請求、34条補正等、国際段階での手続となり、費用がかさみますので、特に個人お客様には得策とは言えないと思います。
・順番Aのメリット・デメリット
<順番Aのメリット> メリット①
日本特許が確定(又は略確定)した状態で、国際特許出願を行うので、略間違いなく、肯定的な国際調査報告および見解が得られる可能性が高い。
メリット②
最初の審査結果を受けて断念する場合の損失費用も、初めから国際出願を行う場合に比べて多少少なくてすむ。
メリット③
順番Bよりも低額で、少なくとも日本特許を獲得できる可能性は高くなる。
<順番Aのデメリット>
特許の可能性があって、国際出願に進む場合は、その分の費用が、別途かかることになりますので、日本出願費用+国際出願費用となり、総額では高額になります(なお、初めから国際出願をした場合でも、日本で特許を獲得するには別途手続(費用)が必要となりますので大きなデメリットとは言えないと思います)。
・順番Bのメリット・デメリット
<順番Bのメリット>
国際調査報告および見解が肯定的である場合、日本への移行費用を含めた費用は順番Aよりも低額となる。
<順番Bのデメリット>
デメリット①
国際調査報告および見解の結果が否定的であり、その後の手続は断念する場合、順番Aよりも損失費用は高くなる。
デメリット②
国際調査報告および見解の結果が否定的であるが対応可能で有り、国際段階で対応場合、PCT19条補正、予備審査請求、34条補正等、国際段階での手続となり、費用がかさむ。
<お勧めの順番>
上記の通りですので、順番Aをお勧めしております。