国際特許出願(PCT)と日本出願の順序について特許率97%の弁理士が提案

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国際特許出願と日本特許出願の順番に関し

 何らかの発明を創作し、特許出願しようとしたとき、日本にだけ出願すべきか、あるいは国際特許出願をすべきか迷うことがあるかもしれません。
 特に個人(個人事業主)の方からそのようなご相談を受けたとき、弁理士佐渡は、考えられるお主な順番A,Bのうち、順番Aで進めることを提案しています。
 以下、順番A,順番Aのメリット・デメリット、順番B,順番Bのメリット・デメリットについて説明します。

順番A

 
 1.先ず、日本特許出願および早期審査の申請を行う。
 2.特許出願および早期審査の申請から通常2~4ヶ月位で、最初の審査結果が得られるので、その結果を見て、以後の方針を例えば次のように決める。
 (1) 最初の審査結果が否定的な場合
  最初の審査結果が否定的であり、対処不能と思われる場合には、その後の手続は断念する。

 (2) 最初の審査結果が肯定的な場合
   最初の審査結果が肯定的(または否定的であっても対処可能)であり、特許取得の意義がある場合には、手続を続行し、日本特許の獲得とともに、国際特許出願も行う。

順番Aのメリット・デメリット

 
 ・順番Aのメリット
順番Aのメリット①
 日本特許が確定(又は略確定)した状態で、国際特許出願を行うので、略間違いなく、肯定的な国際調査報告および見解が得られる可能性が高い。
 弊所盛岡事務所弁理士佐渡の日本特許出願の特許取得率は約97%ですので、このメリットは大きなメリットではないかと思います。
 
順番Aのメリット②
  最初の審査結果を受けて断念する場合の損失費用も、初めから国際出願を行う場合に比べて多少少なくてすむ。
 
順番Aのリット③ 
  少なくとも日本特許を順番Bよりも低額で獲得できる可能性は高くなる。
 
順番Aのデメリット
   日本での特許の可能性があって、国際特許出願に進む場合は、その国際特許出願分の費用が、別途かかることになりますので、日本出願費用+国際出願費用となり、総額では高額になります(なお、初めから国際特許出願をした場合でも、日本で特許を獲得するには別途手続(費用)が必要となりますので大きなデメリットとは言えないと思います)。

順番B


1. 初めから国際特許出願を行う。
2. 通常、出願から2~3ヶ月で、国際調査機関による国際調査報告書および見解書が得られるので、その結果を見て、以後の方針を例えば次のように決める。
 (1) 国際調査報告および見解が、肯定的(または否定的であっても対処可能)である場合
   日本への移行を含め各指定国への移行等を検討する。
 
(2) 国際調査報告および見解の結果が否定的であり、対処不能と思われる場合
  その後の手続は断念する。

順番Bのメリット・デメリット

 
・順番Bのメリット
  
国際調査報告および見解が肯定的である場合、日本への移行費用を含めた費用は順番Aよりも低額となる。 
 
・順番Bのデメリット
順番Bのデメリット①
 国際調査報告および見解の結果が否定的であるが対応可能である場合、PCT19条補正、予備審査請求、34条補正等、国際段階での手続を行うか、指定国への移行段階で対処するのかの判断は、必ずしも容易ではありません。特に個人(個人事業主)の方の場合、いずれの場合も費用面でかなりの負担となります。
 また、個人(個人事業主)のかたが企業等に売り込む場合には、国際特許出願書類・国際調査報告・見解に対処法と根拠を添えて売り込むのが得策と思われますが、その作業と費用も大きな負担になるかと思います。
 ただ、日本に関する移行については個人の方でも通常の日本出願に比べて安価に日本特許を取得可能になり得ますので、日本特許の取得については検討するのも良いかと思います。

順番Bのデメリット②
 国際調査報告および見解の結果が否定的であり、その後の手続を断念する場合、順番Aよりも損失費用は高くなります。
 

まとめ

  
  上記の通り、メリットデメリットを総合的に考慮すると、特に個人(個人事業主)のかたには順番Aの方が有利と思われますので、順番Aをお勧めしております。